ロカベン(ローカルベンチマーク)は、企業の「健康診断」のようなもので、あなたの会社の現状を客観的に把握し、改善点を見つけ出すためのツールです。特に中小企業が、自社の強みや課題を明確にし、より良い経営を目指せるように設計されています。
なぜロカベンが必要なのか?
- 自社の強み・弱みを客観的に把握できる: 財務面だけでなく、業務の流れや顧客との関係性など、多角的な視点から自社を分析できます。
- 改善点を見つけ出し、具体的な対策を立てられる: 問題点だけでなく、改善することで得られるメリットも明確になります。
- 金融機関とのコミュニケーションが円滑になる: 具体的なデータに基づいて、資金調達や経営相談が可能になります。
ロカベンシートの使い方
ロカベンシートは、大きく分けて3つのシートで構成されています。
- 6つの指標(財務面)のシート:
- 売上高、利益、資産、負債など、企業の財務状況を示す数値を記入します。
- これらの数値を分析することで、会社の収益性や財務の安定性を評価できます。
- 商流・業務フロー(非財務面)のシート:
- 製品やサービスが、顧客に届くまでの流れを図示します。
- 各工程で何が起こっているのかを可視化することで、効率化できる部分や、改善が必要な部分を特定できます。
- 4つの視点(非財務面)のシート:
- 人材、技術、経営理念、地域との連携など、企業の非財務的な側面を評価します。
- これらの要素が、会社の成長にどのように貢献しているのかを分析します。
具体的な使い方と図解
例えば、「商流・業務フロー」のシートでは、以下のような図で自社の流れを可視化できます。
flowchart TD A[受注] --> B{製造} B --> C[検品] C --> D[出荷] D --> E[顧客]
まとめ
ロカベンは、企業の「健康診断」ツールとして、中小企業の経営改善を支援します。
- 財務面だけでなく、非財務面もあわせて分析することで、自社の強みと弱みを客観的に把握し、より良い経営へとつなげることができます。
- ロカベンシートは、数字だけでなく、図や言葉で自社の状況を表現することで、より深く理解できます。
- 経営者だけでなく、従業員も巻き込んでロカベンに取り組むことで、組織全体の意識改革につながります。